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からだの不思議
今からでもからだを大切にしたいとの思いで
森 正敬先生(ハンドルネーム:げのむ様)に
お願いし、「げのむトーク」を連載いたします。
No26
げのむトーク 

ステロイド系抗炎症薬とステロイドホルモン

 娘: 前回は「非ステロイド系抗炎症薬」で、今回は「ステロイド系抗炎症薬」だね。
     ステロイド系抗炎症薬は「ステロイドホルモン」と関係あるの?

 父: いきなり核心を突いてきたね! 
    答えはイエスだ。ステロイド系抗炎症薬を理解するためには、
    ステロイドホルモンを理解しておく必要がある。ところで、
    ステロイドホルモンはなにから出来るか覚えている?

 娘: 「コレステロール」の話(第2回)のところで出たね。たしか、
    ステロイドホルモンはコレステロールから出来るんだったよね。

 父: よく覚えていたね。したがって、ステロイドホルモンの構造はコレステロールと
     そっくりで、水に溶けにくく(疎水性)、油に溶けやすい(脂溶性)。
     ステロイドホルモンは「糖質コルチコイド(グルココルチコイド)」と「鉱質コルチコイド
     (ミネラルコルチコイド)」と「性コルチコイド(性ホルモン)」の3種類がある。
     性ホルモンには、さらに「男性ホルモン」と「女性ホルモン」がある。

 娘: 性ホルモンは知ってるよ。「男性ホルモン」は男性化や精子形成に働き、
     「女性ホルモン」は女性化や性周期、妊娠、出産などのときに働くんでしょう。

 父: そのとおり。男性ホルモンの主なものは「テストステロン」で、女性ホルモンの 主なものは
    「卵胞ホルモンのエストロゲン」と「黄体ホルモンのプロゲステロン」だ。
     男性ホルモンは筋肉を作る同化ホルモンの作用があるので、
     スポーツ選手のドーピングが問題になるね。「鉱質コルチコイド」の代表は「アルドステロン」で、
    尿からナトリウムと水の再吸収を促進して、体内に保つ働きをする。したがって、
    血圧が上昇することになる。しかし、性ホルモンと鉱質コルチコイドの二つは、
    ステロイド系抗炎症薬とは直接関係しない(副作用で関係するが)。

 娘: わー ややこしいね。ということは、
    残りの「糖質コルチコイド」がステロイド系抗炎症薬と関係するのね。

 父: そのとおり。糖質コルチコイドの主な働きは、筋肉(すなわちタンパク質)を壊して
    グルコース(血糖)に変えることで、「糖質コルチコイド過剰症クッシング症候群)」では、
    筋萎縮や高血糖(糖尿病)おこる。また、あまったグルコースから脂肪が出来るので、
    肥満や満月様の顔になる。ところが、量が多いと炎症を抑える働きがある。つまり、
    「ステロイド系抗炎症薬」は「糖質コルチコイド」そのもの、
    またはこれを基に合成した「合成糖質コルチコイド」 なんだ。

 娘: つまり、糖質コルチコイドは少量ではホルモンとして働き、多量では抗炎症薬として
    使用できるというわけね。皮膚炎に「プレドニゾロン」をよく使うけど、糖質コルチコイドなの?

 父: 合成糖質コルチコイドだ。「デキサメタゾン」もよく使われるな。
     強さや作用時間が異なるいろいろな合成ステロイド薬があるよ。

 娘: ステロイド薬はすごくよく効くそうだけど、どうして効くの?

 父: よく効くけど、副作用も強いな。作用の仕組みと副作用は次回にしよう。

今回はますます難しく感じますが、
コレステロールからステロイドホルモンができ、
水に溶けにくく(疎水性)、油に溶けやすい(脂溶性)
ステロイドホルモンは3種類があり、
糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、性コルチコイド
だそうです、「ステロイド系抗炎症薬」は
「糖質コルチコイド」つまり、糖質コルチコイドは
少量ではホルモンとして働き、
多量では抗炎症薬として、使用されているのですね。
よく効くけど、副作用も強いのですって。
私達のからだは不思議がいっぱい。
稲ワラを夫婦で結束しながら
健康のありがたさをかみ締めています。