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からだの不思議
今からでもからだを大切にしたいとの思いで
森 正敬先生(ハンドルネーム:げのむ様)に
お願いし、「げのむトーク」を連載いたします。
No38
げのむトーク 

ペラグラという皮膚病はナイアシンの欠乏で起こる

 父: 今回はビタミンB群の続きで、「ナイアシン」だ。ナイアシンは「ニコチン酸」ともよばれる。

 娘: ニコチン酸というと、タバコに含まれる「ニコチン」と似ているけど、関係あるの?

 父: 化学構造が似ているけど、作用や働きは関係がない。

 娘: ナイアシンはどんな働きをするの?

 父: 食物に含まれるナイアシンは吸収され、体内で活性化されて、「酸化還元反応」を行う
    「酸化還元酵素」の「補酵素」として働く。糖質も脂質もタンパク質(アミノ酸)も、
    酸化還元反応を受けて代謝されるので、三大栄養素すべての代謝に必要ということになる。

 娘: 酸化還元反応というと、「ビタミンB2(リボフラビン)」も関係すると
    聞いたように思うけど(第15回)、関係あるの?

 父: よく覚えているね! そのとおり。酸化還元反応には、ビタミンB2を必要とする反応と、
    ナイアシンを必要とする反応がある。別の言い方をすると、ビタミンB2とナイアシンが
    役割分担して、ほとんどの酸化還元反応を助けているんだ。

 娘: ナイアシンは大活躍ね。そのほかになにか特徴はあるの?

 父: 実は、ビタミンといいながら、ナイアシンは体の中で「トリプトファン」(アミノ酸の一つ)から
    合成される。だから、食物からの摂取は必ずしも必要ではなく、欠乏することも少ない。

 娘: 欠乏することが少ないということは、欠乏することもあるのね?

 父: かつて、南米やメキシコなどトウモロコシを主食とする地域で、
    「ペラグラ」という皮膚病が大発生した。
    ペラグラはイタリア語で「荒れた皮膚」を意味するそうだ。
    原因を調べてみると、ナイアシンの欠乏によることが分かった。

 娘: 「トウモロコシ」というと、トルティージャは好きだけど、
     「ナイアシン欠乏」とどんな関係があるの?

 父: よい質問だ。ほとんどのタンパク質にはナイアシンの原料となる
     トリプトファンが含まれているが、トウモロコシのタンパク質にはトリプトファンが
     ほとんど含まれていないんだ。それに加えて、副食が少ないと、食物からのナイアシンも
     少なく、ナイアシン欠乏症がおこるという訳だ。

 娘: ナイアシンの不足とトリプトファンの不足が重なって起こるのね。
     ペラグラはどんな症状が出るの?

 父: 肌がカサカサに荒れたり、日光に当たると、顔や手足に炎症がおこり、皮膚が剥げ落ちる。
    口角炎もよく見られる。ひどい場合には死亡することもある。

 娘: 結構怖いね。ナイアシンはどんな食物に含まれているの?

 父: 動物性食品に多く含まれ、植物性食品には少ない。しかし、先ほども言ったように、
    ほとんどのタンパク質(トウモロコシ以外の)にはナイアシンの原料となるトリプトファンが
    含まれているので、バランスのよい食事をしていると、不足する心配はないよ。

今回は「ナイアシン」のお話
食物に含まれるナイアシンは吸収され、
体内で活性化され「酸化還元反応」を行う
「酸化還元酵素」の「補酵素」として働く。
糖質も脂質もタンパク質(アミノ酸)も、
酸化還元反応を受けて代謝されるので、
三大栄養素すべての代謝に必要だそうです。
酸化還元反応には、ビタミンB2を必要とする
反応と、ナイアシンを必要とする反応があり、
ビタミンB2とナイアシンが役割分担して、
ほとんどの酸化還元反応を助けているそうです。
だいぶん前、TVでトウモロコシを主食にする人達の
中で皮膚が異常に角質化した話をされていました。
怖いですね。私達が正常に体を維持できるのは
バランスのとれた食品のおかげなのですね。