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からだの不思議
今からでもからだを大切にしたいとの思いで
森 正敬先生(ハンドルネーム:げのむ様)に
お願いし、「げのむトーク」を連載いたします。
No39
げのむトーク 

タンパク質の「質」を評価する

 娘: 前回、トウモロコシのタンパク質はトリプトファンが欠乏しているという話だったけど、
     トウモロコシのタンパク質は質が悪いということね?

 父: そう。タンパク質にも良し悪しがあり、タンパク質の「質」を評価するのに、
    「アミノ酸スコア」という値が用いられる。このスコアは、FAO(国連食料農業機構)と
    WHO(世界保健機構)の合同で決められている。ところで、
    タンパク質には何種類のアミノ酸が含まれているか知っている?

 娘: 20種類でしょう。覚えやすいから覚えている。その中の8種類が「必須アミノ酸」で、
    12種類が「非必須アミノ酸」だったかな?

 父: よく覚えているね! 必須アミノ酸は体内で合成できないので、食物から取り入れる必要がある。
    一方、非必須アミノ酸は体内で合成できるので、必ずしも食物から取り入れる必要がない、
    というわけだ。ところが、タンパク質によって含まれるアミノ酸の種類や量が異なるので、
    食品のタンパク質の良し悪しが生じる。その良し悪しを数字で表したのが「アミノ酸スコア」だ。

 娘: アミノ酸スコアはどうして決められるの?

 父: 基本的には「必須アミノ酸のバランス」によって決まる。
    すべての必須アミノ酸を必要量含んでいる場合を、アミノ酸スコア100と定められている。
    数値が100に近いほど、タンパク質の質がよいといえる。
    アミノ酸スコアが100の食品にはなにがあるか、知っているかい?

 娘: まず牛乳でしょう? だって、子牛は牛乳だけで育つし、
     ひとの赤ちゃんだって牛乳だけで育つから。

 父: そのとおり。スコアが100の食品には、牛乳のほかに鶏卵もそうだ。
    鶏卵のタンパク質だけでヒナが育つことを考えると納得だね。そのほかに、
    実は動物の肉類や魚肉も、アミノ酸スコアが100または100に近い。これも、
    動物のアミノ酸組成がほとんど同じであることを考えると、よく分かるね。

 娘: ということは、植物性食品のアミノ酸スコアは小さいの?

 父: そう。植物のアミノ酸組成は動物とはかなり違いそうだし、実際に違うので、
     当然アミノ酸スコアも小さくなる。植物性食品でとくにタンパク質が問題になるのは、
     主食にもなる穀類と豆類だ。穀類や豆類の中でも、アミノ酸スコアで健闘している
     食品があるけど、知っている?

 娘: いつか”大豆は畑の牛肉”という言葉を聞いたことがあるけど、大豆なの?

 父: おもしろい言葉を知っているね。大豆のスコアは86で、よくがんばっているね。
    大豆をはじめ、豆腐や納豆などの加工品も、良質の植物性タンパク質の宝庫といえる。

 娘: 日本人だと、米のご飯と小麦のパンがどちらがよいか興味があるけど、どちらがいいの?

 父: アミノ酸スコアは米が65、小麦が44で、タンパク質の質から言うと、米のほうが優れている。
    かつては日本も貧しく、動物性食品がほとんど食べられなかったので、
    必要なタンパク質のほとんどを主食の米(と大豆)から摂っていた。
    ご飯を今よりはうんとたくさん食べていたのは、そのためだ。現在でも、アジアの貧しい人々は
    米をたくさん食べるのは、おなじ理由による。

 娘: ところで、トウモロコシのアミノ酸スコアはいくら?

 父: 資料によってちがうけど、32くらい。
     不足しているアミノ酸を「制限アミノ酸」というけど、トウモロコシの制限アミノ酸の
     トリプトファンを加えると、スコアがうんと上がることが分かっている。

 娘: 米と小麦で不足しているアミノ酸はなに?

 父: 米でも小麦でも、いちばん不足しているアミノ酸は「リジン(リシン)」だ。かつて、
     学校給食用の小麦にリジンを添加したこともあったな。
     リジン強化米が試験的に使われている国もあるよ。

 娘: 不足しているアミノ酸を添加するのもよいかもしれないけど、食品を組み合わせるとよいのでは?

 父: そのとおり! 米や小麦はリジンが少ないけど、大豆はリジンが多いので、
     両方を組み合わせるとよいことが分かっている。実際、多くの国や地方で経験的に行われている
     伝統的は組み合わせによって、欠けたアミノ酸を補い合っているんだ。
     アジア地域における「米と豆」、南米などにおける「トウモロコシと豆」、
     中近東における「小麦と豆」などの組み合わせがそうだ。

 娘: 今回のキーワードは「組み合わせ」ね。

 父: 今回は食品中のタンパク質とアミノ酸に限った話なので、そのほかに、
     タンパク質と糖質と脂質のバランスや、ビタミンやミネラルなどについても考えることが大切だ。



山都町にある水の通る石橋
通潤橋と彼岸花

タンパク質には20種類のアミノ酸が有り、その中の8種類が
「必須アミノ酸」で、12種類が「非必須アミノ酸」だそうです。
必須アミノ酸は体内で合成できないので、食物から取り入れ
非必須アミノ酸は体内で合成できるので、必ずしも食物から
取り入れる必要はないが、タンパク質によって含まれる
アミノ酸の種類や量が異なるので、食品のタンパク質の
良し悪しが生じる。その良し悪しを数字で表したのが
「アミノ酸スコア」だそうです。基本的には
「必須アミノ酸のバランス」によって決り、必須アミノ酸を
必要量含んでいる場合を、「アミノ酸スコア100」と
定められているのだそうです。数値が100に近いほど、
タンパク質の質がよいく、スコアが100の食品には、
牛乳のほかに鶏卵も有り、動物の肉類や魚肉も、100に近い。
豆のスコアは86で、大豆をはじめ、豆腐や納豆などの加工品も、
良質の植物性タンパク質でそうです。
トウモロコシのアミノ酸スコアは32と少ないけど、
伝統的は組み合わせによって、
欠けたアミノ酸を補い合っている、 アジア地域における
「米と豆」、南米などにおける「トウモロコシと豆」、
中近東における「小麦と豆」などの組み合わせが有るそうです。