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からだの不思議
今からでもからだを大切にしたいとの思いで
森 正敬先生(ハンドルネーム:げのむ様)に
お願いし、「げのむトーク」を連載いたします。
No81
げのむトーク

今日は、血液型の最終回です

 娘: 血液型には、ABO型のほかに「Rh型」がよく知られているけど、
     Rh型はどんな血液型なの?

 父: 「Rh型」は、ABO型と同じように、赤血球の抗原によって決まる。
     Rh型の抗原は「D抗原」だ。つまり、D抗原を持つ人は「Rh(+)」、
     持たない人は「Rh(-)」だ。

 娘: Rh(+)の人とRr(-)の人はどれくらいいるの?

 父: 日本人では、Rh(+)が99.5%、Rh(-)が0.5%で、
     Rh(-)は200人に1人ということになる。やはり、地域や人種によって
     異なり、例えばスペインの北部に住んでいるバスク人は、
     Rh(-)が約85%といわれている。

 娘: そうなんだ。抗体は、ABO血液型と同じように、Rh(-)の人が
     「抗D抗体」を持っているの?

 父: それが違うのだ。Rh(-)の人はD抗原に対する「自然抗体」を
     持っていない。D抗原、つまりRh(+)の赤血球に触れて、
     はじめて抗D抗体が出来る。

 娘: ということは、Rh(-)の人にRh(+)の血液を輸血しても、
     大丈夫なのね?

 父: そのとおりで、1回目は大丈夫だ。しかし、1回目の輸血で
     抗D抗体が出来るので、2回目の輸血は出来ない。もし輸血すると、
     抗D抗体がRh(+)赤血球を攻撃し、赤血球の「凝集」と「溶血」がおこる。

 娘: なるほど。ところで、Rh血液型は「妊娠」のときにも
     問題になるのでしょう?

 父: そうなのだ。Rh(-)の女性の妊娠が問題になるが、
     1回目は大丈夫だ。ところが、第1子がRh(+)で、2回目の胎児も
     Rh(+)の場合、「不適合妊娠」となる。99%以上がRh(+)なので、
     胎児もほとんどの場合Rh(+)だ。

 娘: つまり、Rh(-)の女性の2回目の妊娠は、ほとんど
    不適合妊娠になるというわけね。では、1回目の妊娠と
    2回目の妊娠で何がちがうの?

 父: よい質問だ。出産のときなどに胎児の血液が母親の血液に
     わずかに混入する。胎児の血液と母親の血液は、胎盤の中で
     うすい膜を隔てて接しているが(ここでが酸素や栄養物や老廃物が
     交換される)、出産で胎盤がはがれる時などに、胎児の血液が
     どうしても混入するのだ。

 娘: そうすると、母親の体内に抗D抗体が産生されることになるね。

 父: そのとおり。さて、2回目の妊娠で、胎児がRh(+)の場合だ。
    母親の抗体(正確には「免疫グロブリンG」,または「IgG」)は
    胎盤をとおして胎児に移行する性質がある。新生児が、
    生まれてしばらくの間、感染症にかかりにくいのは、母親の抗体を
    もらうためだ。母親の抗D抗体も胎児に移行する。すると、どうなると思う?

 娘: 胎児の中で「抗原抗体反応」がおこり、胎児のRh(+)赤血球が
     凝集すると思う。

 父: そのとおり。凝集した赤血球は溶血して、貧血がおこる。
     これを、「胎児溶血性貧血」という。

 娘: わ〜怖いね! 胎児の命は大丈夫なの?

 父: 生まれたときの「重症貧血」に他に、「胎児水腫」
    (全身に浮腫が現れる)や「重症黄疸」(第78回)が起こり、
    「胎児死亡」や「新生児死亡」に至ることもある。

 娘: Rh(-)の女性は心配だね。治療法はあるの?

 父: 治療は胎児の「交換輸血」だ。しかし、現在では
     よい「予防法」があるので、ほとんど心配ないよ。
     1回目の出産の直後に抗D抗体(「抗ヒト免疫グロブリン」)を注射するのだ。

 娘: そうすると、どうして予防できるの?

 父: 抗D抗体を注射すると、母親の血液中に混入した
    胎児赤血球のD抗原に結合し、D抗原を覆ってしまうので、
    母体に抗D抗体が産生されないのだ。

 娘:すごくうまい方法だね。それを聞いて安心したわ。
血液型には、ABO型のほかに
「Rh型」がよく知られていて時々
話題になっていましたね。
生まれてきた赤ちゃんに抗体が
出来、昔は助ける事が出来ない
場合があったと聞きます。
現在は治療法があるとのことで
絶え間ない医学研究の賜物です
ね。すべての物事は努力、
継続で何かが見えて来るように
思います。
私もパソコンを知らなかった時代
から数年が経過、続けることの
素晴らしさを感じています。
名も無い、私のHPへご来店頂き
ましてありがとうございます。 

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