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からだの不思議
今からでもからだを大切にしたいとの思いで
森 正敬先生(ハンドルネーム:げのむ様)に
お願いし、「げのむトーク」を連載いたします。
No90
げのむトーク

 メタボと生活習慣病はどう違うか?

 娘: 前回の続きだけど、「生活習慣病」と「メタボ」はどう違うの?

 父: 両方とも「高血圧(症)」や「高血糖(糖尿病)」や「高脂血症」など同じ病気や
     病態を含み、深く関係している。しかし、メタボリックシンドロームで重要なのは、
     「内臓脂肪肥満」が含まれることだ。

 娘: でも、肥満は生活習慣が関係していることがよく知られているので、
     内臓脂肪肥満が加わってもたいして違わないと思うけどーーーーー。

 父: それが違うんだ。メタボでは、内臓脂肪肥満が加わっただけでなく、
     内臓脂肪肥満が生活習慣病の原因となっていることが分かってきたんだ。
     「内臓脂肪症候群」とよばれるのは、そのためだ。

 娘: あっ 思い出した。内臓脂肪細胞からホルモンのような物質が出るんだったね。

 父: 第6回で話したけど、大切なので簡単に復習しておこう。肥満には
     「皮下脂肪肥満」と「内臓脂肪肥満」の2つのタイプがある。
     20年ほど前までは、「脂肪組織」(「脂肪細胞」が集まって出来ている)の働きは、
     余分のエネルギーを「中性脂肪(トリアシルグリセロール、トリグリセリド)」の形で
     蓄えることだけと考えられていた。ところが最近、脂肪細胞がホルモン様の
     物質を産生することがわかり、大きなニュースになった。正式には
     「アディポサイトカイン」というが、「脂肪細胞ホルモン」ともよばれている。
     「アディポ」は「脂肪」という意味だ。

 娘: たしか、善玉と悪玉があったよね?

 父: そのとおり。アディポサイトカインはタンパク質で、10種類以上見つかっているが、
     「善玉アディポサイトカイン(善玉ホルモン)」と「悪玉アディポサイトカイン
     (悪玉ホルモン)」に分けられる。

 娘: 善玉と悪玉にはどんなものがあるの?

 父: 専門的になるけど、善玉には「アディポネクチン」や「レプチン」などがあり、
     悪玉には「TNFα」や「レジスチン」などがある。

 娘: 「皮下脂肪」は善玉ホルモンを多く、悪玉ホルモンを少なく出し、
     一方「内臓脂肪」は善玉が減り、悪玉が増えるんだったね?

 父: 細かくいうと複雑だが、大体はそういうことだ。ここで注意しておきたいのは、
     悪玉ホルモンも少量では大切な働きをしているのだが、
     多すぎると悪玉になるということだ。アディポサイトカインに限らず、
     悪玉とよばれるものも、適切な量では大切な働きをしているんだ。

 娘: 悪玉コレステロールもそうだったよね。では、悪玉ホルモンは
     どうして生活習慣病の原因になるの?

 父: いろいろな悪玉ホルモンが「動脈硬化」や「高血圧」や「インスリン抵抗性」などを
     引き起こすことが分かったんだ。「インスリン抵抗性」とは、インスリンが働かない、
     または働きにくい状態で、糖尿病発症の大きな原因になる。

 娘: 生活習慣病の患者数びっくりしたけど、メタボの人はどれくらいいるの?

 父: 数年前に行われた厚生労働省の調査によると、40歳以上の男性の約半数、
     女性の約2割がメタボ、またはその予備軍であることが分かり、大騒ぎになった。
     この結果を受けて、「メタボ検診」がスタートしたというわけだ。
     ただ、繰り返しになるけど、診断基準が厳しすぎるという意見が多い。

 娘: メタボというと、そんなに怖い感じがしないけど、ほんとは怖いんでしょう?

 父: そうなんだ。「メタボ」が怖いのは、本人の自覚症状がないうちに進行し、
     「糖尿病」や「高血圧症」や「高脂血症」などの「生活習慣病」が、
     1つだけでなく複数重複して発症することだ。さらに進行すると、「脳卒中」や
     「心臓病」で倒れることになる。では、予防法は知っている? 

 娘: 前にも聞いたと思うけど、「バランスのよい食生活」と
     「適度の運動」と、それからーーーーーー。

 父: それに、「禁煙」を加えて3大ポイントだね。さらに、「アルコール」を飲みすぎ
     ないこと、「睡眠」を十分とること、「ストレスを解消」すること、などがあるな。

 娘: 「メタボ」がよく分かってすっきりしたよ。
メタボと言う言葉はこの頃よく聞く
言葉ですよね。
自分なりに理解していたつもりですが
自覚症状ない内、生活習慣病が進行する
こと、怖いですね。
それと、悪玉ホルモンも少量ではそれなりの
働きをしているとの事、
やはり教えて頂いてラッキーでしたね。
予防には「禁煙」「アルコール」「睡眠」
そして「適度の運動」「バランスの好い食事」
最後に「ストレスの解消」全部クリアに
近づけたいですね。