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からだの不思議
今からでもからだを大切にしたいとの思いで
森 正敬先生(ハンドルネーム:げのむ様)に
お願いし、「げのむトーク」を連載いたします。
No92
げのむトーク

 糖尿病(2):インスリンはスーパーマン

 糖尿病シリーズ(2)です。
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 娘: 前回の続きだけど、「血糖」が下がりすぎるとどうなるの?

 父: 「低血糖」だね。血糖が少し下がると「倦怠感」が現れ、40mg/dLくらいに
     なると「冷や汗」や「動悸」などが起こる。30mg/dLで「意識」を失い、
     20mg/dLになると「痙攣」や「昏眠」を来たし、死ぬこともあるよ。

 娘: わ〜怖いね。血糖が下がるといちばん困るのはどの臓器なの?

 父: すべての臓器が多かれ少なかれ困るけど、もっとも困るのは、症状からも
     分かるように、「脳」なんだ。脳の重さは体重の1.5%くらいなのに、
     なんと全エネルギーの約20%を使うんだ。しかも、エネルギー源として
     グルコースしか使うことが出来ない。

 娘: 脳は大食いなのね! 頭を使うと、エネルギー消費は増えるの?

 父: 少しは増えるけど、ごくごくわずかだ。脳は、起きていても寝ていても活発な
     知能活動をしても、エネルギーの消費はほとんど変わらない。つまり、
     エネルギーのほとんどは、生命維持などの基本的な働きに使われるんだ。

 娘: では、「低血糖」はどんな時に起こるの?

 父: 最も多いのは、インスリンによる治療中の「インスリンの過剰」による。

 娘: そういえば、2年ほど前にインスリンによる殺人未遂事件があったね。ところで、
     インスリンは膵臓から分泌される「ペプチドホルモン」だよね。

 父: そのとおり。「膵臓ランゲルハンス島(ラ氏島)」の「B(β)細胞」から分泌される。
     「インスラ」は島(islannd)の意味で、ラ氏島から分泌されることから名づけられた。
     食後血糖が上昇すると、それに応答して大量に分泌される。

 娘: 分泌されたインスリンはどんな働きをするの?

 父: 「インスリン」の大切な働きの1つは、血中から組織細胞への「グルコースの
     取り込み」を促進する働きだ。ホテルのドアマンみたいな感じだね。
     したがって、「血糖を下げる働き」がある。

 娘: 食後多く分泌されるのは、
     食後に上昇した血糖を組織細胞に取り込ませるためなのね。

 父: インスリンの働きはこれだけではないよ。肝臓では、取り込まれたグルコース
     からの「グリコーゲン合成を促進」する。また脂肪細胞では、グルコースからの
     「脂肪合成を促進」する。さらに筋肉では、グリコーゲン合成を
     促進すつとともに、アミノ酸からの「タンパク質合成を促進」する。

 娘: わ〜まるでスーパーマンみたいね。でもややこしいな。なにか、
     原理みたいなものはあるの?

 父: それがちゃんとあるんだ。インスリンは基本的には「同化ホルモン」と考えると
     分かりやすい。「同化」とは、高分子を合成したり、エネルギーを蓄えたり
     することだ。つまり、食物から取り入れたグルコースのエネルギーを、
      グリコーゲンや脂肪やタンパク質として蓄える働きをするというわけだ。

 娘: なるほど。このように理屈がわかると、てナットクね!ところで、ホルモンには
     逆の働きをするホルモンがあることがあると思うけど、インスリンの場合はどうなの?

 父: インスリンの逆の働きをするのは、「グルカゴン」というホルモンだ。
     膵臓ラ氏島の「A(α)細胞」から分泌される「ペプチドホルモン」で、
     肝臓グリコーゲンの分解を促進し、「血糖を上昇」させる。また、脂肪や
     タンパク質の分解を促進する作用もある。グルカゴンは「異化ホルモン」といえる。

 娘: うまく出来ているね。ところで、糖尿病は「インスリンの作用不足」に
    よって起こるんだったよね。

  父: そのとおり。この続きは次回にしよう。
20mg/dLになると「痙攣」や「昏眠」を来たし、
死ぬこともある「低血糖」とは怖いのですね。
「インスリン」は食後血糖が上昇すると、それに
応答して大量に分泌され「血糖を下げる働き」を
する。インスリンは基本的には「同化ホルモン」と
考えると分かりやすく「同化」とは、高分子を
合成したり、エネルギーを蓄えたりすること
なのですね。食物から取り入れたグルコースの
エネルギーを、グリコーゲンや脂肪や
タンパク質として蓄えているそうです。
森先生の様に噛み砕いて説明して頂くと
私にも少し分かるような気がします。
隣の写真は早朝、前田の田植が済んだ
あぜ道でカラスが餌をゲットしていました。